漢方として利用されているヤモリを紹介します。
ヤモリは世界的に分布していますが、漢方として利用するヤモリは中国南部の広西省やベトナム、タイなどに生息する体長20~30cm、青色の肌に橙色の反転が特徴の毒々しい外観を持ちます。
ヤモリを生薬にするには、オスとメスの一対のヤモリを準備し、内臓を取り出したあと体内を洗浄し、四肢を広げてあぶってロースト乾燥や燻製にします。
このように処理したヤモリは蛤蚧(ごうかい)と呼ばれ、974年に書かれた中国の医薬書「開宝本草」でも記述があり、シンガポールや中国の限られた富裕層では高値で売買されます。
ヤモリに含まれる成分
代表的な成分としては以下が含まれています。
- カルノシン
- コリン
- グアニン
カルノシンはイミダゾールペプチドの一種で、筋肉がパワーを発揮する際に必要となる成分です。
コリンは循環器の機能に不可欠な栄養素で、1998年アメリカ医学研究で必須栄養素と指定されています。グアニンは核酸を構成する成分のひとつです。
ヤモリの効果と効能
ヤモリや蛤蚧(ごうかい)の効果や効能に対する研究機関の論文はありませんので、漢方薬としての効果を紹介します。
蛤蚧(ごうかい)は漢方では補陽薬に分類され、全身機能や熱生産の低下、生命エネルギーの衰弱を改善、老化に伴う精力減退や足腰の衰えなどに用います。
同じ補陽薬の仲間にはトナカイ角末(鹿茸)や夏草冬虫があります。
中国の医薬書「開宝本草」には「肺を補い、虚労咳嗽に。腎を温め腎虚、喘息を治す」と記述があり、気管支喘息や呼吸器以上の常備薬として利用されてきました。
またヤモリは数日にわたって交尾をすることから、精力剤としても用いられています。
精力剤としてはアルコール度の高いお酒に漬け込んだものや粉末状にしたものを飲用し、勃起障害に効果があると考えられています。
またヤモリや蛤蚧(ごうかい)単品ではなく、滋養強壮、肉体疲労、虚弱体質の改善を目的とした至宝三鞭丸(しほうさんべんがん)や参茸丸(さんじょうがん)に配合される場合もあります。
精力・滋養強壮に関する効果・効能
- 勃起改善
- 滋養強壮
- 肉体疲労
その他の効果・効能
- 気管支炎
- 喘息
ヤモリの副作用と注意点
ヤモリを自分で生薬にする方は少ないと思いますが、蛤蚧(ごうかい)としては入手可能です。
入手した蛤蚧(ごうかい)をお酒にするには衛生的には不明も多いのでご注意ください。
また副作用についての報告はありませんが、乳幼児や妊娠授乳期の女性の飲用は避けたほうがよいでしょう。
ヤモリを使用した精力剤や滋養強壮剤
ヤモリを原料として使用した精力剤はあまり多くありません。
シンガポールや中国などの限られた富裕層では、高値で売買される貴重な原料ともいえます。
龍虎源(あかひげ薬局)
龍虎源(あかひげ薬局)は、ヤモリだけでなく、世界各国の精力・滋養強壮に効果のある原料を使った、圧倒的なパワーをもつ精力剤として有名です。
あかひげ薬局公式通販サイト