必須アミノ酸のひとつであるL-イソロイシンを紹介します。
必須アミノ酸とは身体を作る20種類のアミノ酸のうち体内で十分な量を合成できない9種類のことをさし、L-イソロイシンはそのうちの一つです。
L-イソロイシンはバリン、ロイシンと化学構造的に分岐鎖アミノ酸に分類され、英語表示の頭文字をとってBCAA(Branched Chain Amino Acids)と呼ばれています。
BCAAは多くの健康食品やスポーツドリンクやサプリメントに配合されています。それではL-イソロイシンの成分と効果を見ていきましょう。
L-イソロイシンに含まれる成分
イソロイシン1分子は炭素が6個、水素が13個、窒素が1個、酸素が2個からなります。
イソロイシンには化学的構造に立体配置の異なるL型とD型の2種類があり、自然界や体内にあるのは「L型」です。
このため立体配置を示す言葉を先頭につけて、L-イソロイシンと呼びます。
L-イソロイシンは身体の中で十分な合成ができないため、食物から摂取します。
L-イソロイシンを豊富に含んでいる食物は鶏肉や鮭、チーズや牛乳、と幅広いです。
L-ロイシン一日の必要量は体重1kgあたり20mgの摂取(体重70kgの人で1400mg)が求められています。
BCAAのひとつであるロイシンとは化学組成が同じ(1分子に含まれる元素の量や種類が同じ)で結合の仕方が異なっているだけです。
L-イソロイシンの効果と効能
L-イソロイシンはBCAAの仲間であるバリンやロイシンと共に筋肉を作り、筋肉の維持と管理を行います。
また筋肉の強化機能や肝機能の向上、血管拡張や身体の成長促進する働きがあります。
筋肉に対する効果はバリンやロイシンとのバランスが大切でこの3種のBCAAをバランスよく摂取することで、筋肉トレーニングでの筋肉損傷を防ぐことがイギリスのノーザンブリア大学から報告されているほか、大分大学からは高脂肪摂取させた動物にイソロイシン含有水を飲用させ、その結果脂質代謝異常の改善や肥満対策の効果について報告されています。
また南アフリカのケーブタウン大学からはBCAAが肝性脳症と窒素バランスの改善を報告しています。
なお肝性脳症とは肝硬変で肝臓の機能が低下した状態のひとつです。
窒素バランスが改善されると、尿路血管などの血管拡張や前立腺の平滑筋弛緩に作用し、海面体内に血液が流入しやすくなる、つまり勃起力改善が期待できます。
L-イソロイシンの血中濃度が低い場合、乳児に全身性離脱性皮疹に関係していてL-イソロイシン摂取により改善したというアメリカの大学から報告があることから肌の調子を整える役割を持っていると考えられています。
参照URL:国立バイオテクノロジー情報センター
※英文のため翻訳機能などをお使いください。
精力・滋養強壮に関する効果・効能
- 筋肉の増加
- 筋肉疲労の緩和
- 虚弱体質改善
- 勃起力改善
その他の効果・効能
- 脂質代謝改善
- 肥満対策
- 肌の調子を整える
L-イソロイシンの副作用と注意点
分岐鎖アミノ酸が代謝されない先天性異常のお持ちの方は、痙攣や身体的精神的な遅延が発生する場合がありますので摂取をお控えください。
またアルコール依存者では肝性脳症を発症例があります。